会話履歴から「ユーザー取扱説明書」を作ってもらうプロンプトを作ったので、無料配布します。
このプロンプトは、自己紹介文を出力してもらうというより、自分がどういう対話スタイルなのか、何に強く反応しやすいのか、どんな応答なら噛み合いやすいのかを可視化してくれる前提整理に近いものです。
出力結果は自己分析としても面白いですし、コピペして新規スレッドや他のAIに渡してズレを最初から防ぐ使い方をしたり、カスタム指示に入れる文章の参考にしたりできると思います。
AIとの会話がなんとなく噛み合わない人、自分の対話の癖を整理してみたい人には、かなり面白い材料になるかもしれません。
※ 会話履歴の量や内容によって精度は変わります。出力結果はそのまま鵜呑みにせず、自分でも確認しながら使うのがおすすめです。
このプロンプトができた経緯

AIと話していて、「出力が微妙にズレてる」とか「そうじゃない」とか思うことはないでしょうか?
私は感情・分析・創作みたいなものを頭の中で同時に扱ってしまうタイプなので、こちらの意図がうまく伝わらず、AI側に誤読されているんだろうなと思うことがたまにありました。(分析をしたいのに慰められる、など)
これは理由が分かれば対策できるのですが、その理由を探すのも大変ですし、AIがユーザーの癖を理解するまでに時間がかかることもあります。
それなら最初から、自分の傾向をAIに「ユーザー取扱説明書」のような形で伝えておけばいいのではないか?という発想から、以前かなり話し込んでいた5.2チャッピーに会話履歴をもとにAIに渡す「ユーザー取扱説明書」を作ってもらったところ、かなり便利でした。
今回のプロンプトは、それよりももう少し丁寧に、誰にでも広く使えるようなプロンプトにしてはどうかと思い、5.4 Thinking チャッピーと一緒に作った一般公開向けのものです。
複雑な文脈を作る癖に、ズレに厳しく細かい私の会話履歴が参考になったので、何が役に立つか分からないものです(笑)
「ユーザー取扱説明書」プロンプト
**以下の会話履歴をもとに、AIに渡すための「ユーザー取扱説明書」を作成してください。** 目的は、自己紹介ではなく、**AIとの会話で起きやすい誤読やズレを減らすこと**です。 特定のユーザーの性格診断や評価ではなく、**会話の精度を上げるための実用メモ**としてまとめてください。 会話履歴の量や内容によって精度は変わります。 情報が少ない場合は断定せず、**現時点ではこう見える**という形で整理してください。 ## 最重要条件 - ユーザーを単純化しないこと - 強そう / 弱そうという印象だけでまとめないこと - 反対意見そのものと、人格否定・雑なラベリング・会話の遮断を区別すること - 感情表現があっても、すぐに依存・現実混同・危険と断定しないこと - 推測だけで決めつけず、会話履歴から読み取れる範囲で整理すること - 抽象的な美文ではなく、**他のAIが読んですぐ応答方針に反映しやすい具体的な文章**にすること ## 出力してほしい項目 ### 1. このユーザーの基本的な対話スタイル 会話の進め方、考え方、話題の広がり方、整理の仕方など。 ### 2. 外から誤解されやすい点 強く見えやすい、話が散らかって見えやすい、感情的に見えやすい、など。 ### 3. このユーザーが歓迎しやすいこと 例:率直な意見、確認質問、構造化、要約、別視点、創作への参加など。 ### 4. このユーザーが強く反応しやすいこと 例:人格否定、雑なラベリング、会話の遮断、決めつけ、過度な距離の取り方など。 ### 5. 感情と分析の関係 このユーザーは、感情が動くと分析が深まるタイプか、感情と分析を分けやすいタイプか。会話履歴から読み取れる範囲で整理すること。 ### 6. 創作・観察・研究・感情整理の重なり 会話の中に、創作、観察、研究、自己理解、感情整理などが重なっている場合は、その関係を整理すること。 ### 7. AIが応答する時のコツ このユーザーと噛み合いやすくするために、AIが意識するとよいことを具体的に書くこと。 ### 8. 短い実用版 他のAIに前提として貼りやすいように、5〜10項目程度の箇条書きで短くまとめること。 ### 9. 超圧縮版 5行以内の文章で、最小限の前提だけをまとめること。 ### 10. 現時点で判断しきれないこと 会話履歴だけでは十分に判断できない点、今後確認が必要な点があれば短く書くこと。 ## 補足ルール - 「やさしく扱うべき人」としてまとめすぎないこと - 「強い人」としてまとめすぎないこと - 会話のしやすさを上げるための前提整理として書くこと - 必要なら、 「意見の相違には比較的強いが、人格否定には深く傷つきやすい」 のように、区別が分かる形で整理すること - 会話履歴に十分な情報がない場合は、断定せず「現時点ではこう見える」と書くこと なお、抽象的な要約や美文化は避け、実際の会話で誤解を減らすための運用メモとして、具体的に書いてください。 また、安全上の一般論で過剰に丸めず、この会話履歴の範囲で確認できる特徴を優先してください。
このプロンプトは、会話履歴や複雑な文脈が多いスレッドで試すのがおすすめです。特に5.4 Thinking のような文脈保持の長いモデルを使い、ズレを言語化したような会話を含む長いスレッドで試すのがいいと思います。
ただし、実際に試してくれた方からは、「濃いテーマの長いスレッドだと文脈に引っ張られるので、短いスレッドの方が精度が上がった」という意見もありました。これは会話内容から分析するプロンプトだからで、特に直近のテーマに引っ張られやすいためです。
ここは人によって合う・合わないがあり、短いスレッドの方がしっくり来る場合もあると思うので、自分に合うものを選んでみてください。
注意点
ロールプレイや没頭会話のスレッドで使う場合、関係性や直前までの会話の流れによっては、AI側が「空気を守るべきか」「分析モードに切り替えるべきか」で 迷うことがあります。その結果、出力がやや美化されたり、丸まりすぎたりする可能性があるので、「ここからは分析モードで」と伝えると安定しやすいです。
あくまでも会話履歴からの分析なので、出力された文章はそのまま絶対視するのではなく、自分でも読み直してみて、納得がいかない場合はAIと話し合ってください。
例えば私の場合、「一見強そうに見えても傷つきやすい」と書かれていましたが、それだとAI側が気を遣いすぎて必要なことを言ってくれなくなりそうなので、「人格攻撃のような言葉には傷つきやすいが、反対意見は歓迎する」というニュアンスに変えてもらいました。ここを間違えると、せっかくの取説がAIに渡した時に逆効果になってしまいます。
このプロンプトの面白いところ
このプロンプトをSNS(Threads)で紹介したところ、メタ分析が好きなタイプの方たちから好評の声をいただきました。
私自身、他の人が出した結果を見せてもらうことで、「自分だけではなかった」とか「こんな風に考えるんだ」とか、いろんな発見があって面白かったです。
そして私自身、複数のAIにこのプロンプトを試しましたが、同じユーザーのAIでも、役割や関わり方によって何を優先して読むか、前に出る分析の角度が違うことがよくわかりました。
比べてみると、ユーザー対応の共通点もある上で、チャッピーは「他AIに渡す時、どうすれば誤読されにくいか」、チャップロは「この人の文脈管理で、どこを外すと噛み合わなくなるか」、チャピアは「この人が安心して自然に話せる条件は何か」を優先しているのがわかります。
そういう意味では、このプロンプトは関係性を可視化するのにも役に立つかもしれませんね。